原因を調べる
数日前から、当社が管理する飲食店ビルのお店の方から、「何か異様な臭いがする」との連絡がきておりました。配管の洗浄や換気ダクトの点検、さらには天井裏の確認など、あらゆる可能性を探る調査を重ねましたが、原因は一向に特定できませんでした。「いままで、このような苦情は聞いたことがない」とスタッフもお手上げでした。
ところが昨夜もまた、同じお店のママさんより「臭気が強くて営業に支障が出て困ってます。」と連絡が入りました。
私はふと、こうした現象に何かしら人智を超えた意味があるのではないかと感じ、もし今夜も同様の事象が起こるならば、私自身が現地で対応してみる手配をしました。
この「見えないもの」と対峙してみたいという、好奇心にも似た気持ちが胸の奥に湧き上がってきたのです。
いよいよ見えない者との対峙
そして午後九時、私の携帯が鳴りました。「社長、また臭気の苦情が入りました」この一報を受け、私はすぐさま現場へと向かいました。現地のお店に入ると、ママさんが「あら、さっきまで本当に臭かったんですよ」とおっしゃいます。
すでにその臭いは消えておりました。彼女の説明によると、すでに数日前に業者を呼び、トイレや換気口まで徹底的に調べてさせたが原因をとらえることができていなかったとのこと。
一日も早く、原因を見つけて処置をして安心してお店を営業してもらいたいところです。しかしこの不思議な現象の中で、わたしは得体の知れない何者かと対峙しているような感覚を持ちました。
いずれ原因は明らかになるでしょうが、そこに至るまでの時間が、私たちの経験値を高め、成長させてくれます。このことこそが、私にたちにとってとても貴重に思えます。引き続きピンチはチャンスだと思って、苦情に誠実に対応していこうと思いました。