仕入れた物件のこと
今日は当社が長年所有していた下関市黒井の土地の取引が有りました。
当該物件はバブルのころ、リゾートの別荘地として分譲販売をする予定で仕入れた物件でした。しかしバブル崩壊とともに地価が大幅に下落し、物件周辺の人口も減少しました。価格を下げても販売できず所有していました。その間固定資産税は数百万円も支出しました。地元の不動産仲介業者さんに幾度となく販売依頼をしました。
しかし依頼した業者さんからの返事は「なかなか難しいです」という返事ばかりでした。
物件を所有していると経費がかかります。物件の草刈りがあります。周辺に迷惑をかけないよう、特に夏場にかけて草が延びます。毎年梅雨から夏場に一度草刈りに行っております。最近では雑草の成長が早くなり、作業も1シーズンに一回のところ二回に増えるというような状況でした。
不思議なご縁で売却先が現れる
そして先月半ば過ぎ、会社になんとこの物件の看板を見ての問合せが入りました。電話の主は下関市から公共工事を請け負った業者の現場責任者の方でした。近隣の川の護岸工事をするので重機や資材を置くため数か月の工事期間を借地したいという要望でした。私は、この際借地と言わず購入してもらえないか下関市に問い合わせてくださいと、電話の主に言いました。「わかりました。市に問い合わせてみます。」ということで私は淡い期待をもって返事を待ちました。
数日後、「市の回答はNOでした。」という工事現場の責任者から電話が入りました。ダメもとで聞いてもらっていたので残念でしたがひとまず納得して工事に協力することにしました。「了解しました。それでは借地契約の内容について打ち合わせを始めましょう。」と電話で現場責任者にお伝えしたところ、「私が個人的に買わせて頂きます。宜しいですか?」
という全く予期せぬ展開となりました。もちろん私は「本当ですか?それは助かります。よろしくお願いします。」という私にとっては奇跡的な話が起きて、本日の取引の日を迎えました。
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