事情をお聞きして最適な提案をお伝えする
今日、ある売主様からマンション売却の依頼を受けました。売主様のお話では、現在430万円で売り出しているものの、なかなか買い手がつかないため、当社の協力を得て売却を進めたいとのことでした。
当社では、物件の魅力を最大限に引き出すため、プロのカメラマンによる物件撮影や、一級建築士による簡易インスペクションを無料で提供しています。ただし、これらのサービスは専任媒介契約を結んでいただくことを前提としています。
正直なところ、当初は今回の依頼をお断りしようと考えていました。しかし、売主様の「売れなくて困っている」という切実な状況をお聞きし、そのお気持ちに応えたいと感じました。そこで、プロカメラマンのサービスは提供できないことをお伝えし、3か月間の限定契約として引き受けることにしたのです。
仲介手数料上限の変更について確認
さらに、仲介手数料についても念のため確認を行いました。従来、物件に対する仲介手数料は「430万円の3%+6万円=18.9万円(税抜)」とされていましたが、今年7月の法改正により、800万円以下の物件に関しては、仲介手数料の上限が30万円に引き上げられました。
売主様にこの法改正について尋ねたところ、「そのような話は聞いていませんでした。そもそも、これまでしっかりとした媒介契約を結んでおりませんから。」とのご返答でした。
法令に基づいた手数料の説明が事前になされていないことは、後々トラブルの火種になりかねません。
事前に仲介手数料の話をせずに、仕事を進めている事業者があるのだと知ることになりました。おそらく日ごろからの信頼関係があるから、その業者さんに任せておられたのかと思います。私はより一層日々の当たり前を見直していかなければと、心を引き締めました。