人生の大先輩との再会
今日、外出中にふとスマートフォンに着信があり、「折り返しご連絡ください」というメッセージが残っていました。メッセージの送信者の名前を確認すると、「わぁ~、懐かしい!」と一瞬にして思い出が蘇りました。
その方は、私にとって大先輩、大先生と言っても過言ではない人物。世代としては父親世代の不動産開発をされていた社長でした。その方と最後にお会いしたのは10年ほど前、最後に電話でお話ししたのも4年くらい前になります。
最後の4年前の電話では、新型コロナウイルスが流行し始めた時期で、その方が「もう何もかもマイナスになっちゃった。戦後の焼野原を思い出すよ。もう私にはどうしよもない。引退だ。君たちが復興する時代だよ。」と話していたのを鮮明に覚えています。その言葉には、人生経験を豊富に積んできた方ならではの重みがありました。
先輩、元気を頂きありがとうございます
それから長い間連絡が途絶えていましたが、突然の電話。何かあったのかと少し心配しながらも、懐かしい声を聞けるかと思うとワクワクする気持ちもありました。すぐに指定された番号に折り返し電話をかけました。
電話に出たその声は、全く変わっていませんでした。「いやー、久しぶり!元気だった?」と、まるで昨日まで普通に会話していたかのように、元気で明るい口調。その声を聞いて一気に安心しました。そして、続いたのは「何かいい情報持ってない?」という軽い世間話に聞こえたのですが、実は本気で物件を探しているとのこと。
「福岡はもう高すぎるからね。最近は鳥町商店街を自分の足で歩いて物件を探してるんだけど、なかなか見つからないね」と語る彼。80歳を超えているはずなのに、いまだに自分の足で歩いて物件を探しているなんて、本当に驚きました。しかも、賃貸マンションの建設事業を今も続けており、次の土地を探しているそうです。
思わず、「社長、この先当分引退はないですよね?」と率直に聞いてみました。すると、すぐに返ってきた答えは「いつでもやめられるけど、やめたら死ぬだけになるでしょ。100までは現役でいこうと思ってる。」という力強い言葉。私がただ驚くだけでなく、歳を重ねても、情熱を失わず、前を向き続ける姿に心から敬意を抱きました。