売却に困っている方からの相談
きょう、あるお客様から売却に関するご相談をいただきました。現在物件を売りに出しているのですが、思うように売れず、値下げを繰り返しているにもかかわらず反響がないというのです。媒介を依頼する会社を2社から3社に増やしても結果が出ない。どうしたらいいのか、本当に行き詰まりを感じておられるご様子でした。
私はお話を伺いながら、「結果はとても正直に現れている」と感じました。というのも、値下げを繰り返しても反響が無いということは、最初の売り出し金額が高すぎたということです。
不動産の世界では、専任媒介を取るために相場以上の査定額を提示する、いわゆる「高値づかみ」という手口が存在します。残念ながらそのような業者が存在するのも事実です。
高い査定額に惹かれて依頼しても、実際には市場が反応せず、結局は値下げを繰り返すことになります。今回のケースも、まさにその典型でした。
ちょっぴり辛口です
しかし調べてみると、なんとこのお客様は今年3月、当社にも査定依頼をしていたことが分かったのです。担当したスタッフの話のよると査定金額を伝えたところ、まったく耳を貸さずかなり高い金額で売却できるはずだと言って聞かなかったそうです。
「その金額ではすぐには売れませんよ」と正直にお伝えしていたのですが、ご希望が強く、結果として高額で売り出す道を選んだということです。
このいまの現状は高値売却失敗事例の典型です。このまま我慢強く待つことで売れることもありますが、もし早く手放したいなら、やはり価格を現実に合わせる必要があります。私は今回、少し厳しいようですが「まだ高い」とお伝えしました。そして、ご自身の本当の目的に立ち返っていただきたいと願っています。