はじめに
マンションを売り出したけれど、3ヶ月どころか1年経っても動かない。 地方ではそんなマンションも珍しくありません。 不動産ポータルサイトを見ていると、長期間掲載されている物件が記憶に残ります。
よくあるのが、築40年50年経っている高層マンションです。 ほかにも不便になってしまった地域の物件やエレベーターが付いていない5階の物件など。 階段をずっと登っていかないとたどり着かないような物件です。
それぞれ売れない特徴があります。 正直、買い手のつきにくい「需要の低い物件」となってしまっています。
しかし、そんな売れ残っている物件の中で、あるものを見つけました。 街中にあって高級マンションなのにまだ残っている物件です。 「どうしてだろう」と疑問に感じました。
この物件をフォーカスして、なぜ売れていないのか探ってみました。 すると、2つの重要な気づきがありました。
今売り出しているけれど当初の期待通りに行っていない方。 売れなくてこの先このままの状態で期待していていいのか不安になっている方。 この2つの重要な気づきをお伝えしたいと思います。
1年間売れなかった高級マンションの実例
この物件が出た当初は、人気としてすぐに売れてしまうだろうと感じていました。 正直、場所も悪くないし、価格から見ても高級マンションだったからです。 早く買い手がつくだろうと思っていました。
しかし、1年経ちました。
売主様は「こんなはずではなかった」と思っておられるでしょう。 仲介業者の方も居ても立ってもいられない状態です。 藁をも掴む思いで、とにかく1日も早く売りたいと思っておられると感じました。
物件の基本情報
物件自体は、JRの駅から徒歩10分ぐらいの場所です。 大きい交差点が3つぐらいあって、信号で引っかかると15分ぐらいはかかるかもしれません。 周辺はオフィスビルが立ち並んでいます。 飲み屋街にも歩いてすぐ行ける場所です。
建物は20階建てで、築年数はまだ4年しか経っていない物件です。 成約事例は5件出ていて、見てみるとすべて高値で売却されていました。 つまり、新築当初の価格より高いか、新築当初ぐらいの前後で売れていたのです。
値下げを繰り返しても売れない
今売りに出ている物件も、最初売り出した金額は新築当初の価格よりちょっと高いぐらいで出されていました。 しかし、この1年の間に2回価格見直しをされています。 合計で1000万円近く値下げされている状態です。
それでもまだ売れていません。
このマンションが売れない本当の理由
売り出し情報を詳しく見てみたときに気づいたことがあります。 それは成約事例です。
高値で売れているのですが、18階とか10階、12階など、わりと上の方の部屋ばかりでした。 つまり、高層階の物件だけが売れていたのです。
一方、現在売りに出ている物件は4階の物件です。 ポータルサイトの情報を見て写真を拡大して見てみました。 すると、リビングから見える景色がビルばかりでした。
つまり、眺望がちょっと残念で、日当たりもあまり良くないのです。
査定ミスが原因だった
成約事例には低層階の物件が出ていませんでした。 ということは、査定する際に過去の成約事例だけを元に出したのではないかと推測されます。 それを元にして売り出し金額を決めてスタートしたのでしょう。
しかし、実際やってみたら案内しても決まりません。 反響もだんだんなくなってきて、値段が高すぎるのかなと気づきました。 そして値下げに踏み切ったという流れだろうと思いました。
おそらく今、売主様の心境としては「ここまで値段下げているのにどうして反響来ないのか」と思っておられるのではないでしょうか。 同じマンションだから上層階とは違うと言っても、ここまで値段の差があるとは思えないと感じておられるはずです。
これも実際に売り出してみて分かった結果ですから、何とも評価しにくい話です。
売れない最大の原因は「囲い込み」だった
もし自分が売却を受けていたらどうしていただろうか。 色々考えて、売却を協力したいという気持ちもありました。 そこで元付けの業者さんに電話してみました。
「この物件、紹介できますか?」 「広告させていただくことはできますか?」 この2つの質問をしてみたのです。
そしたら物件の担当者が変わって、こう言われました。 「紹介はいいですけど、広告はお断りします」 はっきり断られました。
なるほど、そういうことか。 ここで2つの気づきをもらいました。
気づき①:売主様より会社の利益を優先している
1つ目は、こんなに長くかかって売れていないことをそれほど重要に思っておられない様子だということです。 あくまでも自社で買主を探したいという「両手仲介」狙いです。 この「両手仲介」を優先されているという会社の姿勢です。
これはわりと多くの会社がやっています。 企業ですから、会社としてやはり利益を追求すべきという考え方です。
他社に広告を許可して、他社が決めてしまったら仲介手数料を半分持っていかれる。 これはちょっと損してしまう可能性が大きいと、そのようにお考えなのです。
だから社員さんもその会社の方針に従います。 利益を追求するところだし、自分もやっぱり「両手仲介」したいと思っておられると思います。 間違っているとか非難するつもりはありません。 しかし、そういう体質だということが分かりました。
気づき②:売主様の気持ちが置き去りにされている
でも私はこんな時考えてしまうのです。 だって目の前に売れなくて困っている売主さんがおられるわけではないですか。 じゃあその売主様の気持ちはどこに行ってしまったのかということです。
紹介はいいですと言っていましたから「囲い込み」をしているとは言いません。 しかし、他社からの広告の許可に対して拒絶です。 つまり、情報の拡散を狭めているということになります。
これはチャンスを自ら潰しているようなものです。
もう需要が低くなってしまっているマンションだとしたら、どうすべきでしょうか。 やっぱり多くの業者さんに広告での協力をもらう必要があります。 できるだけ多くの場所に情報を出す必要があります。
言い換えれば「全員野球」です。
今となってはもう本当、どの業者さんにも「売ってください」と言ってやるべきです。 載せて載せてとやるべきです。
売れ残りマンションを売却する2つの重要ポイント
ポイント①:他社にも広告掲載させるよう依頼する
売主様が是非言っていただきたいことがあります。 それは仲介業者の方に「他社にも広告掲載させたらどうなんですか」ということです。
だって1年以上もかかっているのですから。 その依頼を持っておられる売主様が「こうしてもらえませんかね」というその依頼には、まず反対はしないと思います。
なので「分かりました」となって、情報がもっと拡散するように動いてくださいと言うことが重要です。 それだけでも全然違います。
具体的には、こう言ってみてください。 「他の不動産会社さんにも広告を出してもらえませんか?」 「少しでも早く売りたいので、協力してくれる会社を増やしてください」
これだけで状況は変わります。
ポイント②:売主自身の視点を広告に活かす
もう1つ大事なことがあります。 それはこういった微妙な物件は、売主様自身の視点を生かすチャンスでもあるということです。
自分がこのマンションを買った時のことを思い出してください。 どこが良かったのか。 どこに惚れ込んだのか。
たとえば、マンション特有の便利さとか静かさとか。 いろんな住んでみて分かった良かったところ。 こういったところを広告に織り交ぜて出してみると印象はガラっと変わります。
具体的には、こんなポイントです。 「管理人さんがとても親切で、共用部分がいつもきれい」 「防音性が高くて、隣の音がまったく聞こえない」 「スーパーが近くて、雨の日でも買い物が楽」
こういった生活者だから分かる情報が、買い手の心を動かします。
この2つの気づきは、1番シンプルで結果が出やすい方法です。 やっぱり売主様にとっては1番重要なのは物件が売れるかどうかですから。
需要が低い物件こそ「全員野球」が必要
売れない原因が立地だとか築年数だとか、そういったものだとしたら、どうすべきでしょうか。 やっぱり情報の広がりでカバーしていこうという風にした方がいいと思います。
過去に「囲い込み」は一切しません。 他社さんにもどんどん広告してもらって、とにかく物件を多くの人に見てもらう。 とにかくそういうスタンスで売り出すことが重要です。
こういった売れないという状況になっているからこそ、どうすべきか。 チャンスをどんどん作って、あっという間に拡散させることが必要です。 一度取り組んでみられたらよろしいかと思います。
需要が低くなったマンションこそ「全員野球」という話です。 「売主様ファースト」で働く業者を選ぶことが、売却成功への近道となります。
まとめ:売れないマンションでも必ず売却できる
地方のマンション売却において、長期間売れ残ってしまう物件は少なくありません。 特に需要が低くなってしまった物件では、従来の売却方法では限界があることを認識する必要があります。
本記事で紹介した事例から分かるように、売れない原因は物件そのものだけではありません。 仲介業者の姿勢や売却戦略にも大きく関係しています。
「両手仲介」を狙うあまり、他社の広告を制限してしまうこと。 これは結果的に売主様のチャンスを減らしていることになります。
売却が進んでいない、値下げを繰り返しているという売主様は、まず仲介業者に依頼してみてください。 「他社にも広告掲載させてほしい」と。
そして、自分がそのマンションを購入した時に惚れ込んだポイント。 住んでみて分かった良さを広告に盛り込んでもらうことも効果的です。
「全員野球」で売却する仲介会社を選ぶべき理由
もし今の仲介業者の対応に疑問を感じているなら、どうすべきでしょうか。 「売主様100%味方」で動く業者に切り替えることも検討してみてください。
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