40年超えのマンションの査定
今日は午前中いっぱいを使って、査定動画の制作に取り組みました。ご依頼いただいた物件は、小倉北区大手町にある築40年を超えるマンションです。いつも通り成約事例や現在売りに出ている物件を一つひとつ確認していきました。その作業をすすめていく中で、非常に興味深い傾向が見えてきました。
それは、成約事例の中にリノベ物件が大変多いという点です。リノベ物件はかなり高値で売却されていて、今年は特に販売が好調だったようです。次にリフォームされていない状態での事例を見ました。最近の売却事例も10年以上まえの事例と比較しても、それほど金額が変わっていませんでした。
たまたま目に入った物件が
査定のご依頼者様は「急いではいませんが、売却を検討しています」とのことでした。私の対応は簡易査定で結果を報告することになっていましたので、リフォームされていない状態での査定金額を出してみることにしました。
成約事例を詳しく見ていく中で、特に印象に残った事例がありました。3年前、フルリノベーションされた物件が1800万円で売却されていた事例です。写真を見ると、作り付けの家具や棚、照明にまでこだわりが感じられ、全体的にカフェのような雰囲気に仕上がっていました。
その写真を見た瞬間、「これは、現在2,000万円で売りに出されているあの物件だ」とすぐに分かりました。階数も部屋の間取りも全く同じでした。3年前の写真は、やや暗く、撮り方も簡易的。一方、現在の売出写真は明らかに違い、素人が撮ったとは思えない綺麗さと美しさで、物件の魅力をしっかり伝えてありました。
価格は3年前よりも200万円高い設定。今回の査定物件とは階数や間取りが異なるため、直接の参考にはなりませんが、マンションの相場を上げている証拠物件を発見したことになりました。データの数が多い分、分析には時間がかかりました。その分、気づきや発見も多い一日でした。今回の査定が、ご依頼者にとって「自分の物件の価値を考えるきっかけ」になれば、嬉しいなと思いました。



