不安と焦り…売り出してからの値段交渉、どう対応する?

はじめに

不動産を売却に出してから数ヶ月が経過。 ようやく反響があったと思ったら、想定以上の大幅な「値引き交渉」が舞い込んできた。 そんな経験をされた売主の方は少なくないでしょう。

売り出してから時間が経つにつれて募る不安と焦り。 そんな中で突然の「値段交渉」を受けると、どうしていいかわからなくなります。 「断ったら次の買主が現れるまでまた何ヶ月も待つことになるのでは」という恐怖心から、冷静な判断ができなくなってしまうことがあります。

しかし、「値段交渉」への対応方法を正しく理解しておくことで、そうした不安を軽減できます。 より良い条件での売却が可能になるからです。 今回は、実際の不動産売却現場での経験を基に、「値段交渉」への適切な対応方法について詳しく解説していきます。

「値段交渉」は当たり前のこと

不動産売却において、「値段交渉」は普通に発生するものです。 多くの売主の方が、この現実を頭では理解しています。 しかし、実際に交渉を受けると動揺してしまいます。

売主側としては、「値段交渉」されることを想定しています。 そのため、幅を持たせて売り出し価格を設定しています。 しかし、できるだけ高く売りたいという思いから、価格を下げずに時間が経過していきます。

2ヶ月、3ヶ月と売却活動を続けるケースは珍しくありません。 そんな長期間の売却活動の中で、久しぶりに反響があったとき。 買主から気に入ってもらえて買い付けが入った時の安堵感は計り知れないものです。

しかし、その買い付けに大幅な「値引き交渉」が含まれていると、一気に現実に引き戻されることになります。 想定内の「値引き交渉」であれば対応しやすいものです。 しかし、想定を大幅に超える値引き要求が来た時こそ、売主の真価が問われる瞬間と言えるでしょう。

想定以上の大幅「値引き交渉」が来た時の判断基準

大幅な「値引き交渉」を受けた時、断るのは簡単です。 しかし、その断った後に「あっさり断るんじゃなかった」と後悔する可能性があります。 そう感じているのであれば、交渉してみるべきです。

ここで重要なのは、「後悔しない」ための判断基準を持つことです。 単純に金額の大小だけで判断するのではありません。 以下の点を考慮する必要があります。

まず、その「値引き交渉」が本当に最終条件なのかを見極めることです。 多くの場合、最初の値引き要求は交渉の出発点に過ぎません。 実際の落としどころは別のところにあることが多いのです。

次に、現在の市場状況と自分の売却事情を客観視することです。 売り急いでいる状況なのか、時間的余裕があるのか。 この点によって、交渉への対応も変わってきます。

そして、買主の本気度を測ることも重要です。 軽い気持ちでの値引き要求なのか。 それとも真剣に購入を検討した上での交渉なのか。 これを見分ける必要があります。

実際の交渉事例から学ぶ対応方法

具体的な事例で説明しましょう。 売主として50万円程度の値引きだったら応じようと思っていたとします。 しかし、時間がどんどん経過してきました。

そろそろ値下げを検討しようと思っていたタイミングで、200万円の「値引き交渉」が入ったとしましょう。 この時、200万円という金額に驚いて「いくらなんでも無理」とバッサリ断ってしまいがちです。 しかし、断るだけではなく、最終的な落としどころを考えることが重要です。

買主側の心理として、「ただ単に言って損はないから言ってみよう」という軽い雰囲気の場合があります。 断られて当たり前という気持ちで出してきた買い付けかもしれません。 200万円で了承してもらえたらラッキー、という程度です。

交渉の駆け引きの「ファーストコンタクト」として提示してきただけの可能性があります。 そんな時は、「200万円は無理ですよ」ときっぱりと答えます。 すると、買い付けを出した買主側は考えを変えてきます。

「やっぱり200万円は無理か。だったらいくらまで下げてもらえますか」という質問に変わってきます。 長年の経験によると、200万円の値下げを要求してきた人は、大体100万円までは買い上がってくるというパターンがあります。

つまり、落としどころとして売主が100万円値引き。 買主が100万円買い上がる。 お互い様の「痛み分け」で真ん中で決着するケースが多いのです。

この経験則を理解しておくことで、買主がどの程度の落としどころを考えているのかを推測できます。 より戦略的な交渉が可能になります。

「値段交渉」における心理戦略

「値段交渉」があった時に、即座に「オッケーです」と言わない方が良い理由があります。

速攻で「はい、オッケーですよ」と答えられた瞬間、買主の方は考えてしまいます。 「もうちょっと多めに言っておけば良かったな」という風に思ってしまうからです。 すると後で、追加の要求を言い出しかねません。

たとえば、「ここも壊れていたし、もうあと10万円引いてもらえませんか」。 「もうちょっとここもこうして欲しかったんです。すみません、最後のお願いであと20万円引いてください」。 といった「追加の要求」を言い出しかねません。

このような「追加要求」を防ぐためにも、「値段交渉」に対しては即答は避けることが賢明です。 一度時間を置いて検討し、慎重に回答することです。 買主に対して「精一杯の条件を提示している」という印象を与えることができます。

また、買主の真剣度を測るためにも、時間をかけた検討は有効です。 本当に購入意欲のある買主であれば、多少の時間をかけても待ってくれるはずです。 一方で、軽い気持ちでの交渉であれば、時間をかけることで相手が諦める可能性もあります。

買主の心理と「駆け引き」のパターン

買主の状況を理解することも、適切な交渉には欠かせません。 買主さんの状況が本当に本当に精一杯で、マイナス200万円してもらえないと買えないという状況の場合もあります。 お金をかき集めて、住宅ローンも目一杯組んで、やっとこれだけですという方もいるでしょう。

しかし、そのような方であっても、状況は複雑です。 仲介業者としては契約したいので、できるだけ買い上がるという余地を持って交渉に来ているというケースが多いのです。

つまり、表面上は「これが限界です」と言っていても、実際には違います。 お互いの「探り合い」がこれからスタートすると考えるべきです。 この「駆け引き」を理解しておくことで、より効果的な交渉が可能になります。

ただし、この「駆け引き」は仲介業者に任せれば良いのです。 しかし、中には本当に伝言ゲームしかできない仲介営業担当者もいるのが現実です。 そのため、売主としても基本的な「値段交渉」の考え方を理解しておくことが重要になります。

買主の「本気度」を見極めるポイントとしては、以下のような点があります。 具体的な購入理由があるか。 資金計画が明確か。 契約までのスケジュールに現実性があるか、などです。

これらの要素を総合的に判断することで、真剣な買主かどうかを見分けることができます。

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ここまで価格交渉の基本的な考え方をお伝えしましたが、実際の交渉現場では個別の状況に応じた戦略的な判断が必要になります。

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